終わりなき疑心暗鬼と、どこまでも続いて行く不安

私は無心で歔欷し続けた。
あれほどまで憎み続けてきた女房が、ピンチに追い込まれていた道中、手を差し伸べてくれたのである。
ハートを撹拌されたような、目的の思い付か思いが自らを覆い仕える。
ケータイに主人からの着信ヒストリーがあった。しかしながら、こんな状況下でコール望める目論見も乏しい。
第ゼロ志望の法人にはいまだに採用されていないと、私自身は思い込んでいるし、これ以上の虫のニュースを訊くのはもっと耐え難かった。
昨晩、隣家に住むアベックも交えて主人と飲んだときは、ほとんどの瞬間を一緒に過ごすことはなかった。
その時から、それとなくではあるが、主人とのあいだに埋めみたいの弱い移動ができてしまっていると私は察した。
これまでも私たち両人は、なんとなく共に距離を置いていた一時というのが何度かあった。
主人の条件が目に見えて悪化していた一時はさすがに私も気が滅入ったし、両人揃ってこの世界から消失してしまうのではないかという苦痛すらも感じていた。